『恋空』をじっくり読む5

 ※かなりストーリーについて触れるので、これから『恋空』を読もうと思っている人は、下の文章は読まない方がいいです(最初は→『恋空』をじっくり読む1)。
 
 さて、いよいよ下巻に入る。上巻だけで読むのを止めようかと思ったが、続けろとリクエストがあったので頑張ることにした。
 
 「四章 恋淡 koitan」。
 クリスマス・イブの夜、美嘉は公園の花壇のお墓でヒロと鉢合わせするも優のもとへ帰ってきたところから。で、二人で優の部屋へ帰って「…そして二人は一つになった。」
 年明けの初夢で産まれなかった赤ちゃんが泣きながら出てきて、「あなたは逃げた。楽な方に逃げた。またつらい思いするのが怖かったんでしょ?」。で美嘉は「もうやめて…優を選んだの。そう決めたんだよ…」。
 高3の3学期、教室に現れたヤマトの台詞「お〜っす↑↑」。なんじゃこりゃと思ったら“わざとらしく語尾を上げて、話し方もギャル男を意識している様子”とのこと。どんなイントネーションなのか、どうしても想像できない。
 そのころミヤビがヒロと別れ、腹いせに学校で美嘉を罵倒する。そこでヤマトやアヤなど他の友人がカラオケ屋で美嘉を慰める。「「 」」だの↑↑だの、「またも゙ら゙い゙泣ぎしちゃゔ〜」なんてのも出てきた。文字化けせずにアップできるのか。
 大学受験があって仲いい仲間は(わざと落ちたイズミ以外)全員合格。で卒業式。図書室の黒板に美嘉は【君は幸せでしたか?】と書く。帰り際、図書室に寄ると【とても幸せでした。】と書いてあった。その後、ヒロにペアリングを返してから皆で行ったカラオケを抜け出して美嘉と優は海へ。
 卒業から大学入学の間に、美嘉の家では両親に離婚の危機が。しかし優の機転と美嘉の説得もあり、ほんの数日で危機は去る。なかなかいい話だった。さすがに泣きはせんが、ここまで読んできていちばんグッときた。
 そういえば、最近妙に涙もろくなってきた気がする。島田紳介がやってるお手軽感動番組の「深イイ話」なんぞを見て思わずウルッとくることもあるぐらいだ。1分で手っ取り早く泣かそうという安易さが鼻につくやな番組だがつい見てしまう。おんなじような番組でも「いいはなシーサー」は結構好きなんだが。
 
 「五章 恋夢 koiyume」。
 大学入学後の話。ウタというこれまたイタイのがでてきた。「どもぉ〜ウタでぇっす♪ ポエムの詩と書いてウタって言いま〜ぁす!!! よろしくなりぃ♪♪♪」こんな感じ。で、優の過去やこのウタの過去などが明かされる話が続いたがハショる。で皆が入っている旅行サークルでキャンプに行ったりして色々くっ付いたり離れたりするがこれもハショる。
 次から6章。もう一息、ゴールが見えてきた。

恋空〈下〉―切ナイ恋物語