王道の「茶の本」

 「王道の「僧侶」はいずこ?」、「王道の「僧侶」その後の展開」ときて、結局「茶の本」(岡倉覚三、岩波文庫)に変更してたんだけど、安吾忌の日も神田で何冊か「茶の本」を見つけて買った。現時点で14冊になった。
 最新版(105刷)の奥付では、これまでに2回改版されていることになっているので、版式は別にして版面は3種類だけなのかと思っていたが、17日に買った19刷(昭和20年)は、昭和36年の最初の改版の前であるにも関わらず1刷とは違う版面だった。なんと印刷会社も、手持ちの中でこの一冊だけ「二葉印刷」になっていた。それ以外はすべて精興社だ。戦後、精興社は一時大化堂になっていたらしいけど、この二葉印刷とは関係あるんだろうか。それとも大日本印刷に吸収されたという二葉印刷だろうか?
 集めれば集めるほど謎が深まってくる。キリがないのでこの辺で中間報告をまとめようかとも思っているが、乗りかかった船だし、いっそ105冊全部集めてやろうかという考えも頭をよぎる。どうしようかな。
茶の本 (岩波文庫)