2000-12-30から1日間の記事一覧

『焼跡のイエス』

石川淳のこの作品は、『新潮』(昭和21年10月号)に発表された。 昭和21年の7月の晦日、「わたし」が谷中の寺へ太宰春台の墓碑名の拓本をとりに行く途中、上野の闇市でボロとデキモノとウミとおそらくシラミとのかたまりのような少年を見かけ、その少年に山…